最悪の菅野で原巨人の優勝M消滅
「巨人4-10中日」(18日、東京ド)
試練のマウンドだった。巨人・菅野の表情がこわばっていく。直球は140キロ前半といつもの球威がなく、カットボールは高めに浮いた。本来、打たせて取るワンシームはカットされ、修正が利かない。自己最短の2回1/3で、自己ワーストの7失点。2被弾を含む10安打を浴び、三回もたずに降板した。
中継ぎ陣も打たれ、チームは10失点の大敗。ナイターで阪神が勝ったため、優勝マジックは消滅した。
「見ての通りです。真っすぐが走らず、曲がり球を狙われた。今日の僕の実力は、こういう結果です」。試合後、菅野は厳しい表情で振り返った。開幕からローテを守り、ここまでチームトップの10勝。内容が良くても悪くても、1試合の結果にとらわれず「1年間ローテを守りたい」と繰り返してきた。1週間後の次戦は待ってくれない。
「こういう結果をして良かったと思えるようにしないといけない。次も繰り返しているようでは、ローテ投手として恥ずかしい。修正して、さすがローテ投手だと思われるような姿を見せたい」
川口投手総合コーチは、KOの要因について体力的なものかと問われ「そうです」とうなずいた。菅野自身、発汗によるミネラル不足を補うため、食事の際にみそ汁を欠かさないなど夏対策をしているが、疲れは少しずつ、蓄積している。失速か、巻き返すのか。真価の問われる時期だけに、反省を糧にするしかない。