De加賀美「最後のチャンス」で初勝利
「広島0‐2DeNA」(29日、マツダ)
遅れてきた男が救世主になった。先発陣崩壊で今季初先発となったDeNA・加賀美が、緩急自在に7回2/3を3安打無失点で今季初勝利。「チームにとって絶対に負けられない試合。僕自身、最後のチャンス。勝つことができてよかった」と喜んだ。
七回一死二、三塁のピンチでは、代打広瀬を右飛、木村をこの日最速の144キロ直球で空振り三振に切ってガッツポーズ。「ツルさん(鶴岡)に『死にもの狂いで抑えろ』と言われました。全力で腕を振りました」。
中畑監督は「ピンチでも表情を変えずに投げ切った」と称賛。3位広島に勝ち越して3・5ゲーム差。「遠い数字じゃない」と笑顔を見せた。
期待を裏切ってきた右腕は、ウイニングボールを観客席の少年に投げ入れた。「まだ1つしか貢献していない。ここまで迷惑をかけっぱなし。少しでも取り返したい」。1勝では、満足しない。