原監督「正々堂々」バレと真っ向勝負
巨人・原辰徳監督(55)が3日からのヤクルト2連戦でバレンティンと真っ向勝負する方針を2日、示した。この日、チームは空路で富山に移動した。羽田空港で取材に応じた指揮官は「正々堂々とやるでしょう」と明言した。
相手は、シーズン最多55本塁打のプロ野球記録まであと3本の怪力スラッガー。巨人も今季は合計8被弾しているが、投手陣がひるむことはまったくない。斎藤投手コーチは「むやみに歩かすつもりはない。絶対に打たれちゃいけない場面ではそう(四球に)なるかもしれないけど」との考えを示した。
くしくも同コーチの現役時代に同じようなケースがあった。1985年だ。阪神・バースが54本塁打で迎えたシーズン最終戦は10月24日の巨人戦(後楽園)。当時、巨人は王監督だった。巨人の投手陣には“王さんの(55本の)記録を抜かれちゃいかん”とのお達しもあった。
その試合に先発した斎藤はバースに対して2四球、1安打だった。結果的にバースは55本のプロ野球記録に届かなかった。斎藤コーチは「今はどう考えても防ぎようがない。うち(巨人)だけ勝負、避けてもね。勝負するところは勝負しないと」と説明した。
相手の記録は度外視。「優勝に向かって勝つことが目的。勝つための選択をする」と原監督。チームの勝利を最優先してバレンティンに立ち向かう。