楽天サヨナラでM7!伊志嶺が殊勲打

 「楽天3‐2ソフトバンク」(19日、K宮城)

 “沖縄の守り神”が、チームを救った。楽天・伊志嶺が九回1死二塁で五十嵐から右前にサヨナラ安打。お立ち台で「興奮して何が何だか分からない。うれしいの一言です」と、目を潤ませながらファンの歓声に手を振った。

 野球人生で初めてというサヨナラ打が、優勝が近づく大事な一戦で飛び出した。「絶対に自分でかえしてやろうと思った」。サヨナラ打を確信し、二塁ベース上で両手を上げた。数秒後にはナインの水のシャワーを浴びた。いつもは絶対的正捕手の嶋がこの日は欠場。「出たら絶対に勝ちたい」。巡ってきたチャンスを、しっかりとものにした。

 星野監督が名付けた愛称は「シーサー」。沖縄出身にかけ、ご当地の守り神に似ているというのが由来だ。おっとりした性格と優しそうな笑顔をたびたび、いじっている。サヨナラ打の後はベンチ前でヘッドロックすると、3発引っぱたいて喜んだ。「力入ってましたね」と、苦笑いの伊志嶺。「シーサーがね。まさかだね」と試合後、指揮官はどこまでもご機嫌だった。

 マジックは2つ減って「7」。ここから10試合、敵地での試合となる。優勝を本拠地で決めることは難しく「なるべく仙台で決めたいけど、どうなるかね」と指揮官も首をひねった。それでも目指してきた頂点はすぐそこ。3連戦最後をサヨナラで締め、最高の形で札幌に乗り込む。

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