楽天M3 育成ルーキー宮川が7回0封
「日本ハム0‐5楽天」(23日、札幌ド)
期待以上の働きに闘将も笑いが止まらない。プロ初先発の新人・宮川が7回無失点で楽天を勝利へ導いた。育成ドラフトで入団した男が、優勝間近の試合で大仕事。「(田中)将大が投げてるのかと思った。期待以上なんてもんじゃない。想定外もいいとこだ」と星野監督は大絶賛した。
緊張で眠れなかったという新人右腕。だが試合に入れば躍動した。六回1死まで無安打。「(先発は)疲れますね…。ガムシャラに投げられたことが1番良かった」と、ヒーローインタビューでは安どの表情を見せた。
6月に支配下登録され、すぐに1軍昇格。だが、8月10日のソフトバンク戦で2番手で登板し、3被弾で2軍落ちした。投手陣のまとめ役・小山からは「最初はデータもないし、抑えられて当然の部分もある。その後は相手も研究して臨んでくるから、気をつけておけ」と言われていたが、癖を見抜かれた。
プロの試練を克服し、8月下旬に1軍に復帰。先発ローテの一角として期待する首脳陣の思いに応えた。
この日はレギュラーの松井、嶋、藤田が休養。飛車角落ちの打線が9安打5得点と余裕の勝利だ。「こういうメンバーで勝たなアカンと、いつも言ってるだろ」と指揮官は、控え組の奮起に目を細めた。いよいよマジック3。25日に最短での優勝が、現実的なものになったが、闘将は「どうなるかわからんけど、オレはどこでもいい」と泰然自若だった。