マー君35年ぶりシーズン23勝達成

 「日本ハム2-11楽天」(1日、札幌ド)

 楽天・田中将大投手(24)が6回2失点で開幕23連勝を飾り、昨年8月26日からの連勝も27に伸ばし、ともに自身の持つプロ野球記録を更新した。序盤に2点を失ったが、味方の大量援護に救われた。9月26日・西武戦(西武ドーム)の優勝決定後、3戦未勝利と沈黙していたチームにも価値ある白星となった。

 鬼のような雄たけびで、優勝を導いた西武戦から中4日、この日は静かに23勝目を得た。優勝を決めた試合は今季初の中継ぎ待機。そこからの先発復帰と、調整は楽ではなかったが「しんどいですけど、こういう状況も今後、大事な試合で出てくる」と、いいわけにはしなかった。

 まさにその調整不足を攻めたかった日本ハムは、序盤から積極的だった。二回までに2失点。二回1死一、三塁から、杉谷に左前適時打を許した。初回の先制点を、あっさり、ひっくり返された。星野監督は「神様じゃなかった。人間だよ」と苦笑い。この日の投球内容は、いつものエースとはほど遠かったようだ。

 だが、持っている引き出しが多いからこそ、負けない。女房役の嶋は「いつもより、相手がミートに徹してきた」と振り返る。「落ちる球を狙われてたのもあって、カットボールや内角を多めにした」と、中盤以降、攻め方を変えたことでゼロを並べた。マー君も「全然ダメだったけど、最後、何とかゼロに抑えた。何とか良くない中で我慢できた」と、そこは前向きに捉えた。

 優勝後、3試合無得点で未勝利。星野監督は「優勝ぼけ」と表現した。「結果がすべてだから負けてたら(自分たちが)思ってなくても言われるのは仕方ない。監督にああいうふうに言わせてはダメだし、何としても勝ちたかった」。燃え尽き症候群を否定するには、結果を出すしかなかった。

 シーズン23勝は1978年の鈴木啓示(近鉄)、東尾修(クラウン)以来、35年ぶり。ヒーローインタビューでは「チームにとってもいいこと」と、控えめに答えた。シーズン無敗が、いよいよ現実的になってきた。

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