おかわり弾で決めた!西武4年連続CS

 「楽天1‐2西武」(5日、K宮城)

 底力を乗せた打球が左中間席で弾んだ。西武の主砲中村が一振りでチームを4年連続5度目のCSに導いた。同点の九回無死、則本から豪快に決勝の4号ソロ。「(今季は)あまり打っていないけど、たまには良いところで打つので。少しは貢献できているかな」。照れくさそうにはにかんだ。

 戦列復帰した9月以降で4本塁打。「シーズン終盤の点を取りたいところで打てればいい」といった言葉通りの一撃だ。

 長期に渡った左膝のリハビリ。当初から8~9月までかかることは分かっていたが、夏場に大失速したチームに貢献できず唇をかんだ。「自分が出ていなくても、負けるのは悔しかった」。実戦復帰を目前にした7月には左肩を痛め、一進一退の状態に焦りもあった。チームへの思いは例年以上に強烈だった。

 9月16日には3位ソフトバンクと5ゲーム差あったが、最後は今季最長の6連勝でひっくり返した。この12試合は10勝2敗と驚異的なラストスパートだった。渡辺監督は「中村や片岡らメンバーがそろって、救援陣が安定してきたことが大きい」と振り返る。シーズン最終盤でことごとく競り合いを制した。夏場のひ弱さはもうない。

 「奇跡が起きた。うちの選手を誇りに思う。逆境の中からよくぞ勝ち取った。骨太?ぶっといと思うよ」。骨太レオ軍団の快進撃に目を少し潤ませた渡辺監督。「残り2試合、取りにいく」。照準を1・5ゲーム差で追う2位ロッテに合わせ、8連勝締めを誓った。

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