ライアン小川17勝目逃すも最多勝獲得
「巨人4-3ヤクルト」(8日、東京ド)
17勝目は逃したが、胸を張っていい。“ライアン”ことヤクルト・小川が、八回途中を3安打2失点。1点リードで降板したが、チームはサヨナラ負けを喫した。それでも16勝での最多勝。マエケンを抑えての堂々のタイトル奪取だ。最高勝率(・800)との2冠も獲得し、新人では2リーグ制後、木田(日本ハム)、野茂(近鉄)、上原(巨人)に次ぐ快挙となった。
「積み重ねてきたことが最多勝になってうれしい」。言葉には、ポーカーフェースの下に隠した喜びが表れていた。チームは今季最下位に沈んだが、ルーキーの奮闘が光った。小川監督も「これだけ貯金をつくり、負けないということは、本当にすごいこと」と称えた。
だが、慢心がないのがライアンの良さ。「これを続けてこそエースになれると思う。来年も結果を出せるように頑張りたい」。精悍(せいかん)な表情には、風格さえ漂っていた。