「モブキャスト　ＣＳ第１Ｓ・第１戦　パ、西武-ロッテ」（１２日、西武ド）

　パ・リーグのＣＳファーストＳ（３試合制）が１２日開幕する。シーズン２位の西武が３位ロッテを西武ドームに迎える。１１日は両チームが最終調整。予告先発は西武が岸、ロッテが古谷と発表された。ファーストＳの勝者は１７日から始まるファイナルＳ（６試合制）に進み、リーグ覇者の楽天と日本シリーズ進出を懸けて戦う。

　ロッテ・伊東勤監督（５１）は１１日、「２０１０年の下克上を再び」を合言葉にＣＳを突破し、日本一まで駆け上がることを誓った。練習前の会見で、「よく耳にする言葉ですが、下克上で、粘り、諦めない野球で勝っていきたい」と力強く言い切った。

　本拠地ＣＳは逃したが、西武ドームのＣＳはむしろゲンがいい。シーズン３位から日本一を勝ち取り、下克上という言葉をはやらせた２０１０年。公式戦で５勝７敗と負け越していた西武ドームでのＣＳファーストＳに連勝し、そこから快進撃が始まった。

　今季も敵地で３勝９敗と相性は悪かったが、指揮官は「短期決戦は何が起こるか分からない。苦手意識をなくして集中してやるだけです」と前を向く。初戦のマウンドを託した古谷にも「より一層、重圧がかかる。一回り持ってくれればいい」。状態次第では一巡する三回で見切りをつけ、早めの継投で強力打線を封じる算段を立てている。

　井口、今江、サブローら１０年のＣＳを経験している主力も数多い。岡田主将は「経験してるベテランが多いのは心強い。目の前の試合を全力で」と意気込んだ。前日のミーティングで伊東監督は「（ＣＳファイナルＳの）仙台へ行こう！」と選手にゲキを飛ばした。下剋上の再現へ、まずは全員野球でファーストＳを突破する。