締めはやっぱりマー君!文句なしMVP
「モブキャスト CSファイナルS・第4戦 パ、楽天8-5ロッテ」(21日、K宮城)
楽天の、日本シリーズ進出を決めた立役者は無敗の絶対エースと両助っ人だった。アンドリュー・ジョーンズ外野手(36)は先制犠飛と逆転2ラン。ケーシー・マギー内野手(31)は同点の七回に決勝ソロを放った。そして、3点リードの九回はエース・田中将大投手(24)が走者を2人出しながらも、無失点救援で締めくくった。
CSファイナルSの最後を飾ったのも田中だった。初戦の完封勝利に続く登板は最終戦でのリリーフ。最速154キロの速球を披露する“救援モード”で無失点に抑え、チームを初の日本シリーズへと導いた。
派手なパフォーマンスはなかった。簡単に2死を取ったものの、根元、福浦に連打を許し、一発で同点となる場面で井口を迎えた。最後はフォークで三ゴロに仕留め、試合を締めくくった。両手を上げて捕手の嶋と抱き合ったが、3人で抑えられなかった悔しさか、CS初セーブにも喜びは控えめだった。
それも田中にとってはここは通過点に過ぎない。「ほっとしましたが、いい形で日本シリーズを迎えたい」ときっぱり。フル回転の活躍で賞金100万円のシリーズMVPを獲得。その視線は早くも先発する26日の日本シリーズ初戦に向けた。
相手はセ界の覇者、巨人。「去年のチャンピオンですし、一番強いチーム。僕らはチャレンジャーとして、挑んでいく」とマウンド同様に闘争心を燃やした。
ペナントで24勝を挙げた右腕を中心に、初めて日本シリーズという大舞台へと歩を進めた東北の雄たち。必ずチャンピオンフラッグを杜の都へと持ち帰る。