銀次で楽天先制!前夜の汚名返上打ァ
「日本シリーズ・第2戦、楽天2-1巨人」(27日、K宮城)
予想通りの投手戦に、くさびを打ったのは楽天の3番・銀次だった。両者無得点の六回1死二塁。打ちあぐねた菅野から、力ずくで1点をもぎ取った。
「絶対に打ってやるという気持ちで打席に入りました。気合と根性で打ちました」
真ん中に入ったスライダーを、見逃さなかった。打球は中前に落ちる適時打。自身の日本シリーズ初安打が、勝利を手繰り寄せる1打となった。
前夜は攻守ともに精彩を欠いた。打っては5打数無安打。そして自らの失策を足場に、痛恨の先制点を許した。「きのうは自分のせいで負けたので」。汚名返上に燃えた男が、強い負けん気をのぞかせた。
7年目の25歳。ブレークのきっかけをつかんだのは昨季だ。星野監督が「この打撃は捨てがたい」と、やや難のあった守備力に目をつぶってレギュラーに定着させ、我慢強く起用し続けた。その結果、規定打席に到達し、3番として飛躍した今季の礎を築いた。
1勝1敗のタイに持ち込んだ“星野チルドレン”が、お立ち台で誓った。
「厳しい試合が続くと思いますけど、熱い気持ちを持って、必ず日本一になります」
勢いを得て、敵地に乗り込む。