仙さん連勝 藤田だ!銀次だ!計13安打
「日本シリーズ・第3戦、巨人1‐5楽天」(29日、東京ド)
楽天が巨人に連勝し、対戦成績を2勝1敗とした。二回、藤田一也内野手(31)の左中間二塁打で2点を先制し、銀次内野手(25)も2点二塁打。4点を先行し、投手陣も力投で応えた。第2戦の試合後、星野仙一監督(66)が爆発を期待した通り、打線が13安打とつながった。第4戦、初の日本一へ一気に王手をかける。
大きすぎる1勝を、派手にもぎ取った。星野楽天が先発野手全員安打、13安打の猛攻で大勝。東京ドームでの3連戦初戦に勝利し、2勝1敗とリードした。お立ち台に上がった星野監督は「(巨人は)王者ですから、逃げたらつかまる。攻めて攻めて攻めたら、こういう結果になる」と語り、大歓声を浴びた。
二回に杉内を捉えた。昨年、この場所でノーヒットノーランを許した天敵。前日には「パーフェクトでも何でもやってみろ!」とニヤリ。それほど、打ち崩せる自信があった。牧田から打者一巡、4得点。「巨人は打ち勝っていかないと勝てない」。乱打戦を制し、納得顔だ。
その二回、中前打で出た牧田が、松井の右前打で二塁を回って三塁まで行きアウトになった。先制の好機を一度逃した形。「無死だし、止まっても良かった」と振り返る指揮官だが「悪くない」と、積極的な走塁をむしろ褒めた。その後、藤田、銀次の連続適時打。「ビッグイニングが2死から。シーズンもよく見かけた光景」。今季のチームの戦い方が大一番で出た。
阪神監督時代にリーグ優勝した2003年よりも、手応えは感じている。「阪神の時は、4連敗すると思った。井口、城島、松中、小久保。打撃練習は、見るなと言った」。4人の強打者を擁する敵軍に敗れた。でも今年は違う。「ソフトバンクや、西武の打線に比べたら巨人は中くらいだ」。投手陣には、そう言い聞かせている。
4度目のシリーズ。「日本一になってない。確かにそうだ」。闘将も十分承知している。ここで一歩リード。「13安打にしては得点が少ないなあ。今日は小爆発だね。あした大爆発してくれるでしょう」。楽天の真の破壊力を見せつけ、王手とする。