「日本シリーズ・第３戦、巨人１‐５楽天」（２９日、東京ド）

　完敗だった。やっと敵地から本拠地に戻った巨人が、打線はわずか１得点と眠ったままだ。連敗しチーム内に重苦しいムードが充満した。原監督は「打線？耳が痛いところだけど、仕方ありませんね」と厳しい表情だった。

　セ他球団を圧倒してきた強力打線が沈んだ。美馬にきりきり舞いさせられた。打線がつながらず、手を打つこともできないような状況。相手の捕手、嶋に翻弄（ほんろう）された。

　「もう少し攻撃的にやるというところが必要でしょうね。お行儀がいいというかな」。独特の言い回しで選手が本来の力を発揮できない現状を嘆いた。

　“庭”の東京ドームで普段着野球ができるとプラス思考で臨んだが、打線は停滞。この夜は３番阿部、４番村田、５番高橋由、６番ロペスの４人でわずか１安打。“よそ行き”のままだった。

打順変更語らず

　３試合でも４得点で阿部、高橋由、ロペス３人の合計安打もわずか１。阿部は「焦り？出ちゃっているかな。まだまだだな…」と険しい表情だった。

　まだ１勝２敗とはいえ、打線の低迷は深刻。原監督は打順については「そのへんは、皆さんでお考えください」と明言を避けたが、選手の奮起を待つしかないのだろうか…。