マー君、25歳“初星”で日本一になる
「日本シリーズ・第6戦、楽天-巨人」(2日、K宮城)
楽天・田中将大投手(25)が1日、Kスタ宮城で練習を行い、日本一へ、闘志を燃やした。日本シリーズ第6戦となる2日の巨人戦(Kスタ宮城)に先発。3勝2敗の王手で乗り込んできた仙台で、マウンドに上がる絶対エース。2013年ラスト登板で、チームを頂点に導く。
舞台は整った。東京ドームでの熱戦を終え、王手で戻ってきた仙台。そのバトンを託されたのは、無敗のエース、田中だ。重圧など、この男には心配無用。「楽しみですよ。いいものを出せるように、しっかりやれたら」。本拠地でキャッチボール、ランニングで第6戦に備えた。
第5戦は試合前にチームを離れ、自宅のテレビで観戦した。延長の末の劇的勝利。2番手で5回を投げ抜いた則本には「すごいと思って見てました。九回、十回と、相手のホームでやっていて、サヨナラのプレッシャーもあった。とても、ルーキーとは思えない」と賛辞の言葉を並べた。
この日は、25歳の誕生日。練習前にチームメートから拍手で祝福され「あした勝ちます!」と宣言した。報道陣からはケーキのプレゼント。「1年目は祝ってくれたけど、それ以来なかったのでさみしかったです」とジョークで笑わせつつ「違和感はありますよね。今まで戦ってるときに迎えることがなかったので。こうして迎えられて良かった」と、現状にうなずいた。
今オフにも、ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍の可能性がある。2日の登板が、国内最後の試合になるかもしれない。それが日本一のかかった試合。今季、いくつもの記録を塗り替えてきた男にふさわしい、最高の舞台が用意された。
9回1失点で完投勝利した、第2戦から中5日での先発。星野監督からは完投も期待されたが「相手があることだし、展開次第なので」と明言は避けた。それでも「相手ももちろんつぶしに来るでしょうし、それ以上の気持ちで向かっていけたらと思います」と闘志を燃やした。楽天の、東北の歴史の1ページは、マー君に託された。