原監督、逆転日本一へ練習前に「ゲキ」
「日本シリーズ・第6戦、楽天-巨人」(2日、K宮城)
巨人は1日、仙台に移動してKスタ宮城で全体練習を行った。原辰徳監督(55)は練習前に選手全員を集めてゲキを飛ばし、打撃練習では不振の坂本らに直接指導。「経験上、まだまだここから」と第6戦勝利での逆王手、そして逆転日本一への強い気持ちを示した。
まさに、崖っぷち。負ければ、日本一連覇への道が閉ざされる。舞台を敵地に移し、しかも相手は無敗のエース・田中。戦局不利の第6戦を前に、巨人にはここ最近にはなかった緊迫感があふれた。
練習開始前。原監督は右翼付近に全選手を集めて「ここからが力の見せどころだ!」。そして練習では、身ぶり手ぶりを交えての打撃指導。阿部や坂本ら、不振に苦しむ選手が多い中、苦境を切り開こうと必死だった。
フリー打撃では、打撃投手に普段よりもさらに1メートル前から投球させ、田中の速球対策に時間を費やした。指揮官は各選手の打撃練習に視線を送り続け、坂本には「あごを左肩に乗せて構えなさい」と助言を送った。
勝負の第6戦。田中相手に、大量点は望めない。阿部は「追い込まれるとフォークがある。3球目までに勝負をしないときつくなる」と、第2戦同様、カウント球を仕留めに行く作戦を口にした。
原政権では5度目の日本シリーズで、先に王手をかけられたのは今回が初めて。状況は厳しいが、勝てば逆王手をかけ最終決戦に持ち込める。原監督は「これからスタートが始まるという思いで明日を迎えたい。思い切って行きます」と“らしい”フレーズで闘志を高めた。