G菅野マー君にやり返した!日本S初星
「日本シリーズ・第6戦、楽天2-4巨人」(2日、K宮城)
先制点を許したのは巨人・菅野の方だった。二回。四球から1死二、三塁とピンチを招き、嶋の三ゴロの間に1点を奪われた。さらに2死三塁で聖沢の一塁正面のゴロを一塁・ロペスがトンネル。わずか1安打で2点を失った。
投げ合う相手が田中とあっては致命的にも見えたが、切り替えた。「味方が逆転してくれると信じていた」。テンポを上げた。
二回まで49球を要したが、三、四回は3者凡退で計21球。打線にリズムを呼び、五回の逆転劇を呼び込んだ。7回3安打2失点(自責1)。「ここで勝ったらヒーローだと自分に言い聞かせてきた」。“無敗の男”を倒すに値する快投だった。
6日前、同じKスタ宮城での第2戦で田中に投げ負けた。「やり返します」。試合後に語気を強めてリベンジを有言実行した。
夢に描く究極の投球がある。全球ストライク勝負。「ボール球を振らせて空振りをとるのも投手になくてはならない能力だと思います。でも、ボール球を振らせるようなことを考えるんだったら、ど真ん中に投げて打ってみろよ、っていうスケールの大きさを忘れたくないんです」
はるか高みを目指して‐。1年目の最終登板は、最高の形で結実した。