Gドラ1小林、打もイケてる捕手だ
「社会人野球日本選手権・2回戦、JFE東日本8-6日本生命」(2日、京セラ)
JFE東日本(千葉)が2回戦で日本生命(大阪)を8‐6で下し、17年ぶりに準々決勝に進出した。1回戦最後の試合は日本新薬(京都)が阪神・榎田の弟・宏樹投手が7回無失点の好投で明治安田生命(東京)に6‐1で勝った。第3試合はバイタルネット(新潟)と新日鉄住金かずさマジック(千葉)が対戦。
快打を放つ小林に、ネット裏から見守る巨人・益田スカウトは目を丸くした。「ウチは守備重視で指名したのだが、こんなに打つとは。社会人での2年間で体も強くなったね」。六回に中越えの2点三塁打。日本生命では8番を打っているように打撃の方は期待されていなかったが、今大会は違う。初戦が4打数2安打2打点、この日は3打数2安打で1四球。鋭い打球が左右に飛んだ。巨人は看板捕手の阿部が来年以降、全試合マスクをかぶるのは難しくなるとみて、強肩で“守れる捕手”の小林を先のドラフトで1位指名した。しかし、これだけの打力があれば、阿部の一塁起用が増えるかもしれない。
試合は打撃戦の末に、日本生命が敗れた。DeNA1位の先発・柿田が初回に3失点、ロッテ4位の吉原も満塁ランニング本塁打を許して救援失敗。リードした小林は「うまく引っ張ることができなくて…。ボクは打つことよりしっかり守ることでチームに貢献しなければいけない選手なのに」。イケメン捕手がその顔をゆがめた。社会人王座を置き土産に巨人入りする夢が散った。