虎の遼馬 準備万端!いざ侍デビュー
「侍ジャパン強化試合」(8~10日、台北)
日本代表の小久保裕紀新監督(42)が率いる侍ジャパンが8日に台湾との強化試合で初陣を迎える。日本代表は7日、台湾の台北に入り、初戦の試合会場となる新荘球場で練習を行った。阪神から唯一、選出された松田遼馬投手(19)は世界デビューを前に意気込みを口にした。
台湾の空は灰色に染まり日本の梅雨を想像させる湿った空気が鼻腔(びくう)をくすぐる。さあ、やってきた。人生初の異国に降り立った松田が“世界デビュー”へ胸を高鳴らせた。
「今、自分が持っている力を全て出したい。変に意識せずに、自分ができることをしっかりとやりたい」
新生・侍ジャパンにとっても世界への船出となる8日からの台湾代表との強化試合。初戦の相手先発は王躍霖(カブス2A)。今春のWBC台湾代表に選出された最速154キロを誇る22歳の右腕だ。
松田にとっては同世代で同タイプの投手。負けてはいられない。今秋のキャンプで改良に取り組んでいたフォークを封印し、シーズン仕様の投球で挑む。「勝ちにこだわるなら、まだまだのボール。しっかり考えて投げたい」。あらためて直球主体の真っ向勝負で終盤を締める決意を示した。
台湾到着後は、試合会場となる新荘球場で約2時間、汗を流した。キャッチボールでは、6日の練習で鹿取投手コーチから受けたリリースについての助言を再確認。「いい感じになっている。早く試合で試したい」。マウンドの傾斜も確認。試合球にも違和感はなかった。準備は整った。あとはド派手なデビューを飾るだけだ。