鬼仙言 楽天の来季スタメン白紙
アジアシリーズに参加している楽天の星野仙一監督(66)が16日、調整会場の台湾・嘉義野球場で、来季のスタメン構想が白紙であることを強調した。日本一に輝いた今季はほぼ固定されていたが、再びゼロからスタートさせる。この日は1次リーグの2試合が行われ、B組は楽天とキャンベラ(オーストラリア)、A組は統一(台湾)とサムスン(韓国)の準決勝進出が決まった。
頂点を勝ち取っても、その気にはさせない。指揮官は来季のレギュラーについて、「わかりません。こいつら(レギュラー陣)が安心しちゃう。競争させるよ」と、定位置争いから始めさせる考えを示した。
理想はメンバー固定だが、そこに至るまでの激しいポジション争いを歓迎する。「(枡田)慎太郎なんか、打てなきゃ終わりだよ。守れないんだから」と、打力で6番に定着した枡田を例に出しながら、慎重に見極めていく姿勢を見せた。
今季は1番の岡島から始まり、9番までがほぼ同じメンバー。独走してのリーグ優勝、日本一まで勝ち取った。しかし、「まだ小結くらい」と日本一後に語ったように、現状に一切の満足はない。残留が濃厚なジョーンズの「4番・DH」以外は、横一線の状態だ。 アジアシリーズに参戦中のこの日は、試合がないため、車で約2時間かけて台中市内から嘉義市内へ移動。小関、中川、西田らの打撃練習に「こいつらを何とかしないとな」と、目を光らせていた。
17日はB組1位をかけて、オーストラリア王者のキャンベラと激突。主力がいない中でのアジアシリーズは、若手にとっては絶好のアピールの場となる。