震災避難で日本文理入学の藤田が完投

 「明治神宮大会高校の部・準決勝、日本文理10-3沖縄尚学」(19日、神宮)

 高校の部は日本文理(北信越)と沖縄尚学(九州)がそれぞれ初の決勝に進んだ。大学の部は亜大(東都)がタイブレークの延長十回に4点を奪い、昨年優勝の桐蔭横浜大(関東1)を下して6年ぶり6度目の決勝進出。2年ぶり6度目の優勝を狙う明大(東京六大学)と対戦する。

 公式戦初登板の日本文理・藤田優平投手(2年)が7回3失点で完投し、新潟県勢初の決勝進出に貢献した。「最初は不安だったが、みんなに励まされ自分のピッチングができた」と笑顔をみせた。

 福島県郡山市出身。東京電力福島第1原発事故の影響で、中学3年の9月に親戚のいる新潟県内へ一家で自主避難した。「夏の甲子園で準優勝している高校だから」と昨春、日本文理に入学。家族は今年8月に福島県へ戻ることになったが、藤田は「ここで野球を続けたい」と1人で残った。

 野球部寮に入り、普段は準レギュラーチームで登板。公式戦では不動のエース・飯塚がおり、出番がなかった。大井道夫監督(72)は「地道に練習してきた。ここで思い出をつくってもらいたかったし、よく頑張ってくれた」と左腕をたたえた。

 藤田は「飯塚1人だけではリスクもある。僕も頑張って、負けたくないという気持ちは強い」。全国1勝を励みに、飛躍を誓った。

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