星野監督、マー君支援「好きなように」
楽天・星野仙一監督(66)が29日、ポスティングシステムの新制度がまとまらず、来季去就が不透明な田中将大投手(25)の全面支援を明言した。この日、大阪市内ホテルで行われた後援会「大仙会」のパーティーに出席。マー君の残留の可能性も出てきた中、本人の意思を最大限に尊重する考えを示した。
どんな状況になろうとも、田中の望みを最優先してやりたい。ポスティングシステムの新制度がなかなか決まらない現状を踏まえて星野監督は、「ここまで初(の24連勝)、初(の優勝)という結果を残して(メジャー挑戦への)モチベーションになってたんだから、あいつの好きなようにやらせてやれと、協力してやろうというその姿勢は変わらない」と言い切った。
立花球団社長は現時点で、田中の去就決定のデッドラインを12月9日から12日まで開催される米国のウインターミーティングに定めている。ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍は球団も容認する姿勢を見せているが、そのころまでに新システムがまとまらなければ、田中の来季残留も現実味を帯びてくる。
だが指揮官自身は、期限を設けるつもりもない。無傷の24連勝でタイトルを総ナメにし、リーグ優勝、日本一への最大の功労者だ。残留となれば連覇へは最大の戦力となるが、今はそんなことは考えない。とにかく本人の夢実現を支えたい。「落ち着かんやろうなあ」。そう言って、マー君の心情を察した。
「大仙会」では阪神時代のまな弟子の下柳剛氏、矢野燿大氏と行ったトークショーで、田中について言及。「僕はメジャーに行かせてやりたい。今だから、試してこいという気持ち」と、素直な心境を吐露した。流動的なエースの去就。だがマー君がどんな判断をしようと、それを応援する姿勢に変わりはない。