ノムさん、野球人生のモデルは川上氏
10月28日に93歳で死去した元巨人監督の川上哲治氏のお別れの会が2日、東京都内のホテルで行われた。
南海OBで阪神、ヤクルト、楽天などで監督も務めた野村克也氏(78)は、川上氏のお別れ会で「私の野球人生、川上さんがモデルだった」と振り返った。
少年時代は巨人ファンで、川上氏のブロマイドを集めたり、赤バットで素振りをしたこともあったという。憧れの存在で「野球を始めたきっかけになった人。本当に雲の上の人」と話した。
川上さんが行っていたミーティングの内容が気になり、懇意にしていた森祇晶氏に尋ねたこともあった。野球の話はなく、人間学や社会学の話が多いことを聞き「私も監督をやる前に人間形成をやらなければいけないと思った」と、当時の心境を明かした。プロ入り後、川上氏の前に立つと、緊張から常に直立不動になったという。「野球の神様といわれてましたから。どうも、なんて声をかけられる人ではなかった。ああいう雰囲気はどこから来ているのか」としみじみと語った。