楽天社長、マー君去就の決定権を強調
大リーグ関係者が一堂に会するウインターミーティングは12日(日本時間13日)、全日程を終了した。エース、田中将大投手(25)がポスティングシステムに代わる新移籍制度を使ってメジャーへ移籍する可能性について、楽天の立花陽三球団社長(41)は、「誠意をもって話そうと思う」と残留交渉を想定。一方で「申請するのはわれわれ」と球団に最終決定権があることを強調した。
午前6時、静まり返ったホテルのロビーで力説した。次の目的地へたつ直前に報道陣に対応した立花社長は「(本人が)残る、残らないというのは(最終結論)でなく、申請するのはわれわれ。彼の希望を聞いて申請するかどうかを判断するのは球団。言葉が一人歩きするのが怖い」と言った。
同制度は、海外FA権を取得する前に選手の希望をかなえる可能性はあるが、最終決定権はあくまで球団にある。あえて原点に立ち返ったのは、「選手の意思=最終結論」の空気を一掃したい同社長の思いの表れだ。
早ければ、新移籍制度が発効される17日にも田中と話し合いの場がもたれる。「一番重要なのは、今年、彼がいたので優勝できた。あたかもポスティングにかけることが前提になってますけど、球団としては『残ってほしい』という交渉ができる場。システムを使って出すか、出さないかの権利は球団にありますが、彼の意向は去年の末以降聞いてないのでそれを確認する。しっかり誠意をもって話したいと思います」と、あらためて残留交渉になることを示唆した。
今後の流れについて「(新制度が)締結されたら彼と話をし、それをもってオーナーを含めて球団で話をするのが道筋だと思う」と同社長。16日までに帰国の途につき、『運命の日』にそなえる。