中日・松井雅人捕手（２６）らが１５日、愛知県岡崎市の南中学校グラウンドで開催された野球教室に参加。終了後、２年連続で谷繁元信選手兼任監督（４２）と合同自主トレすることを明かした。

　迷いはあったが、それ以上の魅力が自分の背中を押した。松井雅が２年連続で谷繁選手兼任監督と合同自主トレする。

　「来年もお願いしています。ことし１月に一緒にトレーニングさせてもらって、自分的に得るものがすごく多かった。聞きたいことを教えてくださった。谷繁さんが現役のうちに何でも吸収したいと思ったんです」

　昨冬は現バッテリーコーチの前田、赤田とともに横浜市内での自主トレに参加。そのかいあって今季は４年目にして最多の４５試合に出場した。自然の流れで来年も、となるところだが、谷繁先輩は選手兼任とはいえ監督になった。合同自主トレをすれば他の同僚からねたまれる可能性だってある。だが、意を決して秋季キャンプ中に先輩に頭を下げた。

　「（谷繁監督は）分かったと。後で連絡すると言われています」と松井雅。監督やコーチが１２月、１月に選手を指導することは、野球協約で禁止されている。谷繁監督の場合は選手兼任だけにグレーゾーンだが、すでに選手会事務局側に確認して了承済み。松井雅としては遠慮なく先輩の背中を追い続けられるというワケだ。

　「おそらくシーズンに入ったら監督だけにいろいろ聞くことは難しくなると思うんです。だから聞けるうちに何でも聞いておきたい。少しでも成長したいですね」

　岡崎市内での野球教室を終えた直後、こう話したが、実は今オフのイベント出演はこれ一つだけ。「ことしは練習に集中したかったんです」と話した２６歳は、野球教室を終えるとナゴヤ球場に向かって汗を流した。今が最大のチャンス、谷繁監督が現役でいるうちに吸収して、後継者の一番手になるつもりだ。