被災地で涙のＧ倒宣言だ。ＤｅＮＡ・中畑清監督（５９）が２２日、福島県南相馬市を訪問。「私は弱いチームの監督をやっています。巨人にはコテンパンにやられた。でも、前を向いて戦っていく。みなさんを応援します。私も頑張ります」と被災者に向けてのエールを送り、来季への思いを訴えた。

　この日は特別顧問を務める「被災地に届けたい『お地蔵さん』プロジェクト」による地蔵建立除幕式に出席した。甚大な被害のあった、同市小高地区の４人が命を失った民家跡地。奇跡的に残った２本の松と、海を見渡す場所に、親子３体の地蔵が建てられた。「子供のお地蔵さんが、親を見つめている。これを見たら、たまんないよ」。声を詰まらせ、涙を流した。

　「震災のことは風化させてはいけない。しっかりした形で残せるお地蔵さんで、みんなが心を一つになるんだというものができあがった」。心一つに‐。福島出身の指揮官は、熱い思いを胸に刻んだ。