ソフトB 李大浩獲得で30億補強完成
ソフトバンクは24日、4番候補として、前オリックスで2012年打点王の李大浩内野手(31)を獲得したと発表した。2年契約で総額9億円プラス出来高払い、背番号は「10」。来季V奪回に向け、今オフは国内フリーエージェントで2選手、日本球界でプレーしていた外国人4選手の獲得に成功した。出来高払いなどを含めて最大で総額30億円を超えるなりふり構わぬ補強を敢行。大トリとなった強力助っ人の加入で、12球団屈指の打撃陣となる。
空前の大型補強の「大トリ」を飾ったのは、李大浩だった。オリックスでの2年間で48本塁打を放ち、12年には打点王も獲得。ピカ一の勝負強さを誇る4番候補は「優勝を狙えるチームでプレーできる機会をもらえたことは大きな意味を持つ。わくわくしている」と、球団を通じてホークスの一員となることへの喜びを表した。
李大浩の母国である韓国では23日に、地元のメディアが3年総額20億円超(3年目は李大浩側にオプション)でソフトバンクと合意したとも報じた。小川一夫編成・育成部長は「2年契約。そこまですごい金額ではない」と否定したが、大型契約で獲得に成功したのは事実。これで総額30億円超、史上まれに見る超大型補強が完成したとになる。
球団は今オフ、日本球界で実績のあるスタンリッジ、ウルフ、サファテの3投手と契約。国内FAでは中田、鶴岡の補強に成功した。李大浩と同じく右の大砲候補としてカニザレスも獲得しており、救援左腕の岡島も復帰した。出来高なども含め総額は最大30億円超。後藤芳光球団社長兼オーナー代行は10月末の就任会見で「基本的には、必要な要望はすべて応えていく」とV奪回へ向けて「青天井補強」を示唆していたが、まさに有言実行の大補強となった。
長打力だけでなく、今季3割超の打率をマークした李大浩が来季4番を打つことは確実だ。オリックス時代の守備位置は一塁ながら、ソフトバンクではDHを含めた起用が濃厚。一塁候補でもある中村やラヘア、カニザレス、復活を狙う松中らの競争が激化するのは必至となった。仮に中村が外野に回った場合は、内川と長谷川に続く残り1枠を柳田、江川らと争う。投手陣に目を移しても同様の競争が繰り広げられる。李大浩を軸に30億円補強を完成させた秋山ホークスが、来季こそチャンピオンフラッグをつかむ。