安楽に虎党がエール「阪神優勝させて」
今秋ドラフトの目玉で157キロ右腕の済美・安楽智大投手(2年)が4日、松山市の済美球技場で初練習。阪神、楽天、日本ハムの3球団のスカウトが視察に訪れる中、30球の投球も披露した。年末年始は父の実家がある神戸で過ごし、本場の虎党から「阪神に入って優勝させて」とエールを送られたことを明かした。
「阪神に入って、優勝させてくれ」‐。今秋ドラフト目玉・安楽が、神戸で虎党から熱い声援を受けていたことを明かした。
神戸には父・晃一さんの実家があり、安楽一家は昨年12月30日に帰省。元日まで3日間を過ごした。近くで走り込みを行っていた際、安楽は熱烈な阪神ファンから声をかけられたという。
その時は「笑ってごまかした」と振り返るが、期待の声がうれしくないはずはない。父母ともに関西出身で「昔は阪神ファンだったみたい」。安楽自身は「どこのファンでもない」と言うものの、ルーツである関西の地には親近感がある。
初練習には阪神、楽天、日本ハム3球団のスカウトが視察に訪れた。軽めに30球の投球練習を行い、昨年9月の秋季愛媛大会で痛めた右肘の感覚も確認。「痛みはない」と明るい表情を見せた。
右肘故障後は約3カ月間ノースローを続け、ダッシュを中心に1日平均10キロを走り込んで下半身を強化。阪神・山本スカウトは「体が絞れている。何も心配はない。今年は安楽中心」とあらためて密着マークを宣言した。
神戸滞在中には“家族会議”も開き、「卒業後にプロ」の意志を伝えた。野球人生を左右する高校生活ラストイヤー。怪物右腕は「一番の目標は全国制覇。勝てる投手になりたい」と力強く決意を語った。