中日オーナー「大先生のGM見習え」
中日は6日、名古屋市中区の中日ビルで仕事始めの年賀式を開いた。あいさつに立った白井文吾オーナーは、関係者350人を前に覇権奪回に向け体力・知力・気力の「3力」を養うよう厳命。谷繁新体制の下、実りの秋を迎えることを期待した。
谷繁新体制に対し、確かな手応えを感じ取っているのだろう。「会う人に、会う人に、今年のドラゴンズは期待できるねと言われます」。そう切り出した白井オーナーの表情が自然と緩む。その球団トップの願いはもちろん、覇権奪回。そのためには、自ら後押しすることも忘れてはいない。球団の仕事始めとなる年賀式のあいさつ。竜戦士に向け、金言3カ条を用意していた。
(1)食生活を改善して肉食系になれ
白井オーナーは「練習でしごくとアゴを出してるようでは一流のチームは作れない」と、常勝軍団再建に猛練習は不可欠と力説。そのうえで「その体力を養うため、サプリメントなんてとってちゃ、ダメ。球団には食べ物の指導をしていただきたい」と食生活の重要性を訴えた。白井オーナーの知人で100歳の紳士は、週3度の肉食生活でゴルフをラウンドするほどの健康を維持。菜食主義ではなく、肉食の大切さを実感したという。
(2)落合GMを手本に頭を使え
白井オーナーは、2メートル前にいた落合GMにチラリと視線を送ると、こう語気を強めた。「やみくもにプレーするのではなく、頭を使うこと。これに関しては、そこに大先生のGMがいる。このGMは非常に頭を使う人とにらんでいる。GMにならって常に頭を使って自分で考えてほしい」
(3)気持ちを奮い立たせろ
肉食系となって体力をつけ、落合GMを手本に知力を養い、気力がつけば、まさに鬼に金棒。白井オーナーは「気力がない人間は途中で挫折する。何くそという気持ちが大事。気力は普段持っていない力、実力以上のものを発揮することがある。そこを鍛えてほしい」と精神面での成長も要望した。
昨年の同じ年賀式のあいさつで、白井オーナーは高木前監督ら首脳陣に対して「鬼になれ!!」としった激励。ただ、結果は12年ぶりのBクラスという屈辱を味わった。「鬼にならずに、優しい羊になっちゃって成績が良くなかった。ただ、今年は鬼になるなんて言う必要はない。上の方(首脳陣)はみんな鬼だから」。谷繁監督以下新首脳陣に注文はない。白井オーナーの厳命は竜戦士に対する体力・知力・気力の充実。「この3つを鍛えれば、期待に応えて大変、愉快なシーズンオフを迎えることができるでしょう」。球団トップの願いを現実のものとするため、谷繁新体制が一丸となってセ界制覇に向け動きだす。