中日・浅尾“暴走”自主トレを打ち上げ
中日・浅尾拓也投手(29)が9日、山内、岩田、武藤とともに鹿児島市・鴨池市民球場で行った5日間の自主トレを打ち上げた。
毎日8時間。山内が「(メニューを決める)浅尾さんがマジで暴走してました。暴走浅尾です。走りっぱなしですもん。足が動かん」と、顔を引きつらせるほど厳しいものだった。
浅尾は「今年はやらなきゃいけない。何とかしたいと思っています。例年以上に危機感を持っています。鹿児島には、走る目的で来ました。みんな文句を言いながら、ついてきてくれました」と復活への覚悟を示した。
きっかけは勝崎コンディショニングトレーニングコーチの勧め。勝崎コーチは韓国球団でのコーチ時代に利用していたという。
練習は桜島を眺めながらの長距離走で幕を明ける。30分間、しっかり汗を流すとグラウンドへ移動。その後は中距離、短距離のダッシュ。キャッチボールやノックを挟んでシャトルランもこなした。メニューの最後にプールトレーニングも採り入れた。
肩も徐々に仕上がっている。この日のキャッチボールでは、武藤を相手に遠投。約60メートル投げた。「こんなに長い距離を投げるつもりはなかったんですけどね。ただ、まだ力は入れていませんよ」とはにかんだ。その表情が順調ぶりを物語る。
一昨年は登板29試合、昨年は34試合登板に終わった。今季の意気込みは完全燃焼。そのために、鳥取のジム「ワールドウィング」に通い、鹿児島でもトレーニングした。名古屋に帰ると、今度はグアムへ飛ぶ。
「目標は1年間1軍です。1軍にいるということは、それなりの数字を残しているということです」。桜島から力をもらったリリーバーが、3年ぶりの優勝に貢献する。