ソフトBが捕手陣の打力底上げへ
ソフトバンクの藤本博史打撃コーチ(50)が、捕手陣の打力底上げを今季の課題に挙げた。11日、自主トレが行われる西戸崎室内練習場を今年初視察。今オフはオリックスから李大浩を獲得し、打線は厚みを増しているが「捕手にはもっと打ってほしい」と打撃担当コーチとしての切なる思いを口にした。
はっきりとした理由がある。昨季、チーム打率は12球団トップの2割7分4厘を誇りながら、捕手陣は平均でわずか2割1分。この数字には藤本コーチも「(捕手に)代打を送ることが多く、こちらの起用(の幅)も狭まった」と苦笑い。打撃にも定評のある鶴岡を日本ハムから獲得したとはいえ、捕手陣全体の打力アップに対する思いは強い。
中でも「強化指定選手」に挙げたのが、正捕手を務めている細川だ。FA移籍した2011年以降、移籍初年度に記録した2割1厘が最高打率。「2割5分は打てると思うんだけどね。本塁打も2桁打てる力はあるんだから」。08年には16本塁打した実績あるベテランの奮起を促した。
改善点はすでに伝えてある。比較的、打席内で投手の球を見極めて狙い球を絞る傾向にある細川に対し、藤本コーチは「追い込まれる前に打てとは伝えた。昨年は初球を見逃すことが多かったからね。(打ちやすい球を)簡単に見逃すのはもったいない」と説明。その細川を筆頭に自主トレ、2月のキャンプを通じて意識改革を求め、「打てる捕手」育成に全力を注ぐ。