Gルーキー、マー君の移籍会見が教材
巨人が23日、川崎市のジャイアンツ寮で、ドラフト1位・小林誠司捕手(24)=日本生命=ら新人7人を対象に、話し方などを学ぶメディアトレーニングを行った。テレビで生中継された楽天・田中のヤンキース移籍会見が“教材”に使用された。
巨人の次代を担うスター候補生が、食い入るように世界に羽ばたく日本最高峰投手の会見を見つめた。講師を務めたアナウンス学校「日テレ学院」の森きく子さん提案の“鑑賞会”。静まりかえる室内に、マー君の自信に満ちた声が響いた。
トレーニングの開始時間が田中の会見時間と重なったため、いわば“アドリブ”で教材に使用した。会見を見たのは冒頭5分だけだったが、森講師は「あれだけの人になれば、口先ではなくて人柄がそのまま(言葉に)出る。そういう意味でお手本になる」と狙いを説明。“生徒”には「田中投手は『です』『ます』まできちんと話している。そうすることで説得力が出てくるから見習いなさい」と話したという。
手本になったのは、その話し方だけではない。小林は「(周囲に)感謝されている言葉が多くて、そういう気持ち(を持っていること)が印象に残りました」と振り返った。ドラフト3位の田口(新庄)は「マウンド上での形相はすごいけど、会見の表情を見ると、心の中で感謝の気持ちを持っているんだなと感じた」。田中の会見から「感謝」の大切さを胸に刻んだ。
偶然が生んだ“特別授業”。今後への大きな糧になったことは間違いなさそうだ。