西武伊原監督がクラシック軍団に合格点
西武の伊原春樹監督(65)が28日、統率の取れた「クラシック軍団」に合格点を与えた。「強い西武が帰ってきた、と他球団に重圧を与えられる」。埼玉県所沢市であった出陣式で、選手のユニホームの着こなしに目を細めた。
昨年10月の秋季練習では、ズボンの裾のだぶつきやヒゲなどを禁じる“伊原イズム”を注入。この日は68人の選手が登場したが、55人がストッキングを出したクラシックスタイル、13選手がスパイクがはっきり見えるように裾を絞っていた。
昨季は主将の栗山など少数だったクラシック派が大多数を占め、チームは見た目も完全に生まれ変わった。1980年代の黄金時代を思い起こさせるユニホームの着こなしに、伊原監督は「チラチラとチェックしていたよ」とうなずいた。
元ヤンキースの新外国人ランサムのヒゲを発見すると、「ヒゲ禁止」の米名門球団と100年以上続く親会社を持つ西武は同じだと説得。「次はテレビ映りのいいようになっていますよ」。キャンプインまでにヒゲをそることを確約させた。
厳しさの一方で、細かい心遣いも忘れない。久しぶりのA班スタートとなった41歳のベテラン西口とは、早々と“個人面談”を終了。あらためて「自分の立ち位置や今後のことを考えて、後輩にもアドバイスしてやってほしい」と伝えた。
「(4年間在籍した)強い巨人のオレンジの血に、ライオンズのブルーがミックスされると数倍強くなる」。セ界の常勝軍団と黄金時代の西武で学んだことを注ぎ込み、常勝西武を再建する。