前中日・山崎氏をトヨタ社長が激励
自動車レースに挑戦する前中日ドラゴンズ内野手の山崎武司氏が30日、東京都江東区内で行われたトヨタ自動車のモータースポーツ活動発表会で同社の豊田章男社長から直々に熱い激励を受けた。現役を引退して初年度となる今年は市販車レースシリーズ「ガズーレーシング 86/BRZ」へ参戦する予定。社長からは将来的にレースでパートナーを組みたい意向を示されるなど、山崎氏の前途は洋々だ。
プロ野球人生の年輪が刻まれた大きな肩にトヨタ総帥の豊田社長がさりげなく手を回す。レーサー転身を決めた山崎氏は恐縮しつつも、がっちりと肩を組んで満面の笑みだ。
「クルマと語り合い、道と語り合ってください。語らえば、ほほ笑んでくれます」と直々に心強い言葉をかけられ、さらには「いつか一緒にどこかで…」。将来的にチームメートとしてコンビを組みたい‐と熱烈なオファーまで受けた。
異例のツーショットだった。山崎氏がラジオ番組のリポーターとして会場に来ていることを豊田社長が事前に知り、一連の行事が終了した後に急きょ交流の機会が設けられたという。
2人はともに“二刀流”だ。山崎氏がプロ野球の評論家とレーサーを掛け持ちするなら、豊田社長も本業のかたわら「モリゾウ」の名義でレーサーも務める。山崎氏が参戦予定の「ガズーレーシング 86/BRZレース」は、同社長が肝いりで進めているモータースポーツ推進プロジェクトの一つ。山崎氏の熱い志に豊田社長も共感したようだ。
「野球を教える時に、子どもたちにはまずは野球を好きになれと僕は言ってきた。社長から言われたこともそれとまったく同じ。頭は冷静に、気持ちは熱く。そんな形でやりたい」と山崎氏。大きな後ろ盾を得て、鼻息は荒くなる一方だ。