中日・高橋周、急成長の10時間トレ
「中日春季キャンプ」(2日、北谷)
高橋周平内野手が、早出特守から特打、居残り特守と約10時間ものトレーニングを敢行した。
かつての名手が断言した。「きょう1日でうまくなったよ。打球に入るスピードが出てきたんだ」
辻内野守備走塁コーチが声を弾ませた。指導したのは右足の運び方。足全体で送球方向に直角に踏むように教えた。イレギュラーのない人工芝で何度もノック。途中に高橋周が悲鳴や奇声でもん絶していたが、見る見るうちに急成長した。
「分かりやすく教えてくださったことで、よくなったとは実感しています。下手くそなんで褒められるとうれしいです。でも、あしたもあさっても継続しないと」
得意の打撃でも特打では新たに取り組む神主打法でマシン、打撃投手を相手に計171スイングで23本の柵越え。
「手応えはいつも以上にあります。今年はチャンスなんで、絶対につかみたいと思っています」
こうコメントしたのは午後7時過ぎだった。この日は誰よりも早い午前9時に球場に到着して誰よりも遅く後にした。『10時間トレ』は過酷だろうが、地獄ではない。3年目の遊撃レギュラー獲りに向けて、日々前進するだけだ。