「ソフトバンク春季キャンプ」（９日、宮崎）

　ドラフト２位・森唯斗（ゆいと）投手（２２）＝三菱自動車倉敷オーシャンズ＝がシート打撃に初登板し、４番候補の李大浩ら主力を抑え込んだ。打者８人に対して圧巻のノーヒット投球。首脳陣からも高評価が相次いだ。

　真っ向勝負で李大浩をねじ伏せた。カウント１ボール２ストライクからの３球目を「ヨッシ！！」の叫び声を上げながら投じた。自己最速に並ぶ１４６キロの内角直球。韓流大砲を三ゴロに仕留めると、スタンドからの拍手と歓声が背番号「３８」を包み込んだ。

　快投は続く。中村を捕邪飛、松田を遊ゴロ、柳田はカットボールで空振り三振に仕留めた。「怖がっていてもいい球はいかない。ヒットを打たれなかったことは自信になる」と胸を張った。

　秋山監督の表情も自然と緩む。「今持っている（実力の）中で、結果を求めるのがいいんじゃない」と評価し、加藤投手コーチも「投手に一番必要な闘争心が誰よりもあった」とうなずいた。２２歳の右腕が、戦国キャンプで主役を張ろうとしている。