西武・雄星、実戦登板は3月解禁!?

 「西武春季キャンプ」(10日、南郷)

 菊池雄星投手(22)の実戦登板を3月解禁とする異例の調整プランが10日、浮上した。故障明けの左肩を含めて状態は良好ながら、首脳陣は長めの準備期間を設け、シーズン中の失速を防ぐ構えだ。

 実戦は20日の紅白戦からスタート。ソフトバンクとのオープン戦2試合を含めて今月中に対外ゲーム5試合を行う。開幕投手に内定している岸ら主力は紅白戦に登板後、一時的にチームから離れて3月に再合流。清川投手コーチは「アピールする立場とそうでない人がいる。(伊原)監督の考えでもある」と説明する。中でも菊池に関しては「疲れがたまってもいけない」と、2月中の実戦予定は組んでいない。

 菊池は4年目の昨季、急成長した。先発の柱となり一時は楽天の田中(現ヤンキース)と防御率争いを演じたほど。だが左肩を痛めて8月に離脱し、9勝にとどまった。シーズンを通してローテーションを守った経験はなく、能力を生かし切るには周囲もペース配分に工夫する必要がある。

 実戦から遠ざかっている菊池も「伊原監督も『焦らずに』と言ってくださっている。ありがたい」と感謝。「自分の球をしっかり投げられるように」と集中している。11日からの第3クールでフリー打撃には登板予定だ。2月の長い助走から大飛行。さながらラージヒルの調整で、2桁勝利とV奪回を引き寄せる。

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