大谷“甲子園初星”開幕ローテ決定的
「オープン戦、阪神5‐6日本ハム」(8日、甲子園)
オープン戦とはいえ、勝利の味は格別だった。日本ハムの大谷が5回2安打1失点の好投で、同級生の藤浪に投げ勝ち、甲子園“初勝利”。「楽しかったです。甲子園は悪い思い出しかなかったので、いい投球ができてよかった」と素直に喜んだ。
花巻東では2年夏、3年春の2度、聖地のマウンドに立ったが、2年夏は帝京に、3年春は大阪桐蔭に、初戦敗退。だが2年ぶりの甲子園登板で成長した姿を見せた。
初回、鳥谷を、今年自己最速タイの156キロ直球で空振り三振。一方で三回には新井良、清水から、習得した高速カーブで連続三振を奪い「変化球をうまく使えた」と胸を張った。
苦い教訓を生かした。3年春、藤浪擁する大阪桐蔭から11三振を奪いながらも9失点。「(甲子園は)ほかの球場よりもホームが近く感じる。直球でいけると錯覚しないように」。力任せではなく、緩急で抑えた。
2年前に投げ負けた藤浪に、堂々とした投球で雪辱したが「(藤浪は)2桁勝ってる投手。結果を出してるからやりにくさはあったのでは。僕は挑戦者なので投げやすかった」と謙虚に答えた。
栗山監督は「ばたつかなくなってきた。(開幕ローテ入りの)ラインが見えてきたんじゃないか」と高評価。聖地で目標の開幕ローテも決定的にする好投。思い出の一日になった。