中日小笠原が第2の故郷で代打弾
「オープン戦、日本ハム0‐2中日」(16日、札幌ド)
代打・小笠原‐。第2の故郷の大声援を浴びながら、ゆっくりとした足取りで打席に向かう。九回1死。中日・小笠原が鍵谷の142キロ直球にフルスイングで応えると、糸を引くような弾丸ライナーは右翼席へ突き刺さった。歓喜の凱旋弾は、オープン戦第2号。だが、寡黙な40歳は事もなげにダイヤモンドを一周した。
「打球が低かったので、入ると思わなかった。代打も初めてじゃないんで。目の前の1打席、1球に集中するだけです」
頬は緩まない。手応え十分か、と問われても「完璧にしておいてください。しっかり捉えられたと思います。あれで完璧にしておかないと、怒られちゃう」と落ち着き払いながら、ガッツ流のコメントを残した。開幕まで残り2週間を切った。新天地で新たなシーズンを迎える名球会打者が臨戦態勢に入った。