「オープン戦、中日５-５楽天」（２１日、ナゴド）

　開幕投手を務めることが決定的となっている楽天・則本が、オープン戦ラスト登板で６回２安打無失点の好投。前回登板の１５日・ヤクルト戦は５回６失点と崩れたが、キッチリと修正した。

　打たれたのは初回の２安打のみ。二回以降は安打を許さなかった。「ここ最近の中では良かった方」と納得の表情だった。

　前回登板後は、「きょうは何もない。内容がなさすぎる」と肩を落とした。しかしこの日は「ブレを少なく」するために、すべてセットポジションで投げるなど、工夫が実った。星野監督は「まだいい時の則本ではないけど、ゼロに抑えたことはホッとしてるだろう」とうなずいた。

　ドラフト１位・松井裕（桐光学園）の猛アピールもあって混とんとしていた開幕投手争い。「（開幕へ）勢いづけられたかなと思います。まだ（登板日を）聞いていないので、新聞でチェックします」。その表情には、自信が漂っていた。

　新人から２年連続の開幕投手は、１９５９、６０年の巨人・伊藤芳明以来、５４年ぶり３人目。指揮官は「ヨシ（佐藤投手コーチ）が決めるんだ」と明言を避けたが、開幕ちょうど１週間前のこの日、右腕はしっかりと結果を残してみせた。