ハム激勝開幕!小谷野十二回サヨナラ打
「日本ハム6‐5オリックス」(28日、札幌ド)
開幕星を決める打球が三遊間を抜けると、日本ハム・小谷野はバンザイをして一塁へと走った。延長十二回。5時間を超える熱戦にケリをつける殊勲の決勝左前打。一塁を回ると、飛びついてくる仲間と満面の笑みで抱き合った。
89年以来球団史上4度目の開幕戦サヨナラ勝利。お立ち台で「打ったのは何の球か覚えてないです。抜けてくれと思ってましたけど、いいところに抜けてくれました」と汗を拭った。そしてチームを和ませるムードメーカーは「長かったですねえ。早く帰って寝ましょう」。最後まで残ってくれたファンを笑わせた。
日本ハム一筋12年目のベテランは頼りになる。1点を勝ち越された十回に中越え適時二塁打で追いつく殊勲打を放つ勝負強さを発揮した。
今季はレギュラーはく奪の危機感を持って臨んだシーズンだった。不動の正三塁手でありながら、中田の三塁コンバートが浮上。「自分のプレーを見せるだけです」。腐らずに黙々と三塁手としての練習に励んだ。中田が一時的に、三塁手を断念したことにより開幕三塁を勝ち取った。
「(小谷野)栄一にはいいスタートになったね」と栗山監督。ここ一番で打ち、好守を見せるベテラン。正三塁手のポジションは決して渡さない。