Eユーキリス連勝導く殊勲の来日1号
「西武2‐5楽天」(29日、西武ド)
待望の一発に見えたが、本人は至って静かに振り返った。楽天の新外国人ユーキリスが来日初本塁打。六回無死、菊池の直球を左翼席にはじき返した。オープン戦でも出なかった一発。「ホッとしているか?」という質問に「してないよ。どこかで本塁打は出る」と、メジャー通算150発男は、平然と言った。
1点差、追加点が欲しい場面での一発。山なりの弾道だったが、相手に大きなダメージを与え、開幕連勝スタートを引き寄せた。オープン戦は15試合で打率・158。星野監督は「まだまだ。でもああやって一発出ると、気分もいいだろう」と不振脱出を願った。
26日に都内で行われた全員参加の決起集会。その後に、ジョーンズ、ファルケンボーグ、日本人選手数人と2次会を行った。たわいもない話から、真面目な野球の話まで。若手選手には、親身にアドバイスも送った。
平石打撃コーチは「ジョーンズもユークも、チームへの思いが強い。だから外国人も含めて、チームにまとまりができる」と話す。この日ユーキリスの言った「それより、チームが勝つことが何よりも大切」というコメントが全てを物語る。
本塁打以外の残り4打席で凡退。「ほかは納得してない。毎打席安打は打てないが、凡打でも納得できるスイングをしないと」。あくまでどん欲に、勝利のために結果を出す。