G大竹、移籍後初登板初星に「幸せ!」
「巨人12‐3阪神」(30日、東京ド)
お立ち台からの景色は格別だった。移籍後初登板で初勝利。オレンジ色に染まった一塁スタンドのファンから大歓声を浴びた巨人・大竹はスタンドを見回しながら「本当に幸せです!」と声を弾ませた。
七回途中まで8安打を許したが粘り強く、低めにボールを集めた。長打を許したのは新井の本塁打の1本だけ。「(初登板で)緊張はしたけど、力に変えられたかな」と胸を張り、川口投手総合コーチは「心強い」と絶賛した。
投げるだけではない。3安打を放ちプロ入り初の猛打賞で2打点。巨人投手の猛打賞は95年の木田優夫以来19年ぶりとなった。「結果は良かったけど、たまたまです」と苦笑いしたが、自らのバットで自分を後押しした。
二回に放った2点適時三塁打は、自らの打球を追った西岡と福留が交錯してのもので、試合は25分間中断。切り替えが難しい状況だったが、「どういう状況にあっても自分のプレーをすることを心がけている」と、冷静に投げ続けた。
ウイニングボールは「持って帰って嫁に報告します」と、杏里夫人と1月に生まれたばかりの愛息の待つ自宅に持ち帰り、この日だけは喜びに浸るつもりだ。入団会見の時に誓った背番号と同じ17勝に向け、最高のスタートを切った。