DeNA井納が号泣降板「悔い残る」

 「広島6‐9DeNA」(5日、マツダ)

 雨と涙で顔がぬれた。号泣しながらマウンドを降りた。5点リード。完投目前の九回。2四球に安打で1点を失い、さらに四球を出して、DeNA・井納は交代を告げられた。「勝ったけど、悔いの残る試合」とつぶやいた。

 「七回を終わって川村さん(投手コーチ)から『最後まで行くぞ』と言われました。九回も『最後の3人、頑張れ』と。きのうも延長で中継ぎが投げている。少しでもリリーフの人に休んでもらいたかった」。期待に応えられなかったことが悔し涙になった。

 試合前から雨が降る悪条件。初回に3失点したが、二回以降は修正した。それでも中畑監督は「きょうの展開なら完投しないといけない。最後バタバタした。打たれるならいい。四球は良くない」と厳しかった。

 連敗を3で止めるチームの今季2勝目。その2つとも、勝利投手は井納だった。「完投できる若いピッチャーをつくりたい」と試合中に声をかけた中畑監督は「エース級のピッチャーをつくりたい。次は完投させてやりたい」。“号泣”投手に、大黒柱への期待をかけた。

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