スタン笑った2387日ぶり鷹1勝
「ソフトバンク4-1楽天」(15日、ヤフオク)
5歳の息子キャッシュ君とともに上がったお立ち台で、大歓声を全身に浴びた。ホークスでは前回在籍した2007年10月2日のオリックス戦以来、実に2387日ぶりの勝利。ソフトバンク・スタンリッジの純朴な笑顔が輝いた。
「アリガトウ、ゴザイマシタ。ホークスに戻ってきて、1勝できて良かった」。今季のチーム初完投&初完封は惜しくも逃したが、九回途中1失点の熱投。ヒーローインタビュー後は妻ジョイさんに駆け寄って、お祝いのキスを交わした。
走者を出しても三つの併殺打で切り抜けた。最速は143キロと圧倒的な球威はないが、低めに丁寧に球を集めて八回までゼロを並べ続けた。
惜しまれるのが九回。志願して続投したが、安打と四球などで走者をためて交代した。試合後は「デニス(サファテ)の力を借りたけど、うれしいよ」と移籍白星を喜んだ。
阪神に在籍した昨季までの4シーズンで計35勝をマーク。オフには複数球団から熱心なオファーがあった。「あなたがやりたいようにやればいいのよ。福岡もいいところだったじゃない」。スタンリッジの2度目の福岡行きを後押ししたのは、ジョイさんだった。
豊富な経験を手土産にタカに復帰した右腕。日本球界で経験したことがない優勝へ向け、フル稼働する。