原拓、古巣撃ちの決勝打!オリ貯金6
「西武1-2オリックス」(18日、西武ド)
こん身のガッツポーズに、感情がにじみ出ていた。二塁べース上で、オリックス・原拓がグッと喜びをかみしめた。「ベンチでみんなが喜んでいたんで。こみ上げる部分があった」。伏兵が古巣・西武撃ちの決勝二塁打で大仕事だ。
九回にあと1死から同点とされた直後の十回だった。先頭の坂口が右中間三塁打で迎えた無死三塁。「スクイズとか、いろいろあるだろう」と考えて入った打席だったが、ベンチのサインは「打て」。「振れるところにきたら真っすぐでも変化球でも振っていこうと考えていた」との言葉通り、1‐1から3球目の直球を見事に右中間へはじき返した。
昨季、西武から移籍したプロ8年目の29歳。八回の右翼線二塁打も含め、今季はこれで西武から8打数4安打の大暴れだ。“キラーぶり”を発揮する理由は「わからないです」ととぼけたが、「古巣っていうことは、1年たっているしどうでもいい。最近打てていなかったし、何かキッカケが欲しかった」と、復調の兆しが見えたことにうなずいた。
激闘を制して、チームは再び貯金6。森脇監督は「こういう試合を乗り越えて、選手はそれぞれ強くなっていると思う」と手応えを明かし、原拓を「ウチに来てから、気持ちは今が一番充実している」と称賛した。オリックスの強さに本物の匂いが漂ってきた。