「ソフトバンク１‐２西武」（２５日、ヤフオク）

　西武・中村の復帰初戦、しかも初回２死一、二塁で迎えた第１打席だった。あと数十センチでスタンドインの強烈な一打で、帰ってきた「おかわり君」が福岡の西武ファンの大歓声を浴びた。摂津の外寄り直球を捉えた先制適時二塁打。右翼フェンス最上部直撃の豪打だった。

　「何とか先制点が取りたかった。思ったより飛んでくれた」と表情を緩めず、淡々と言葉を並べた。

　今季は左脇腹痛や左背中の張りなどで出遅れたが、この日に出場選手登録されて「５番一塁」でスタメン出場。昨年１０月１４日のＣＳファーストＳのロッテ戦以来、１９３日ぶりの１軍戦だったが、摂津の２ボール２ストライクからの甘い直球を見逃さなかった。

　最下位に沈むチームだが、打線の核が戻り、伊原監督は「体もでかいけど存在感もでかい。すごい打者ですよ」と目を細めた。

　中村は「これからどっしりしていけば、結果はついてくる」と静かにうなずいた。逆襲へ主砲がけん引する。