四国IL高知が練習生のためネット基金

 日本で夢追う少年たちに支援を‐。四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグス(FD)が、練習生としてチームに参加しているアフリカ・ブルキナファソ出身のサンホ・ラシィナ選手(16)、ブラジル出身の水野ジョナタン正一選手(17)を支援する「クラウドファンディング」を立ち上げた。100万円を目標に、野球用具の購入費などをネット上で募っている。

 プロ野球選手を夢見て猛練習に励むラシィナ選手とジョナタン選手。情熱いっぱいの2人を応援しようと、高知FDはインターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」を立ち上げた。

 2人は今季、練習生として1シーズンだけチームに所属する。

 アフリカ・ブルキナファソ出身のラシィナ選手は、昨夏も練習生として参加。入団テストは不合格だったが、野球を真剣に学ぶ姿勢や身体能力の高さを球団が評価。再び練習生として受け入れられることになった。

 「巨人の長野(久義)選手が好き」と話す16歳は「またチャンスをもらえてうれしい。頑張りたい」と闘志満々だ。

 17歳のジョナタン選手は、「ブラジル移民の父」と呼ばれる水野龍(1859~1951年)の孫にあたる。

 今回は高知県にある日系ブラジル人協会の後押しを受けて練習参加が実現。祖父の出身地・高知県佐川町にある選手寮で生活しながら「技術を高め、日本ハムの大谷(翔平)選手のようになりたい」と夢を追いかける。

 1年間の滞在費は、2人の支援団体などが寄付を募って賄っているのが現状で、決して十分とはいえない。そこで今回、球団が「クラウドファンディング」を実施。主に野球用具や練習着などの購入資金として、100万円を目標に資金提供を呼びかけている。

 1口3000円から受け付けており、締め切りは6月15日。支援者には両選手や球団からさまざまな“恩返し”(詳細別掲)があり、50万円以上なら「支援者の名前を冠した野球大会」がアフリカで開催されるそうだ。

 日本語も勉強しながら、厳しい練習に打ち込む1年間。最初の目標として2人は「来年、ファイティングドッグスの登録選手になりたい」と口をそろえた。熱い応援があれば、異国の地でも頑張り抜けるはずだ。

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