京大23季ぶり勝ち点取った!同大から初

 「関西学生野球、京大3-0同大」(7日、甲子園)

 京大が2002年秋以来、23季ぶりの勝ち点を挙げた。1勝1敗で迎えた3回戦、京大は冨田真吾投手(4年・茨木)が先発。再三、得点圏に走者を出しながら粘り抜いて、自身のリーグ戦初勝利を完封で飾った。前日まで2日連続で先発のプロ注目・田中英佑投手(4年・白陵)を温存し、1982年のリーグ創設以来初めて同大から勝ち点で、シーズン4勝は00年秋以来となった。

 ついに、壁をぶち抜いた。京大が、対同大では初めてとなる、23季ぶりの勝ち点を“田中抜き”で掌中に収めたのだ。

 田中ら4年生が入学して以降、京大は9勝目。うち7勝が、田中の勝利。もう1勝は三木だが、七回途中までの、田中の好投を受けての白星。そしてこの日は、冨田が先発し、5安打完封、1人で投げきっての価値あるリーグ戦初勝利だ。

 冨田は初回、先頭・篠川の中前打から盗塁、暴投で無死三塁のピンチを迎え、その後2死満塁にまで押し込まれながら、宮川を空振り三振に打ち取って切り抜けた。その後も三回1死一、二塁、五回1死一、三塁など、実に7度、得点圏に走者を許しながら、同大打線の決定打を阻んだ。

 もっとも自信のあるスライダーがこのところ不調で「5キロほど球速が落ちていた。それを戻すことに時間を割いた」ことが奏功。

 六、七回には右足がつるアクシデントも「とにかく1球、1球」と気づけば無失点で終盤に。八回あたりから目が潤みそうになり「それを押し殺して投げました」。学校に戻れば総合人間学部で運動力学(姿勢防御)を研究する頭脳を生かしつつも、ハートでつかみ取った勝利に「今日は浮かれます」と喜びを爆発させた。

 野手も負けてはいない。四回には捕手の小野が先制2点三塁打。4番の上田は貴重な追加点を呼ぶ適時二塁打など3安打。11安打で同大を圧倒した。

 「(自身2度目の)ベストナインを狙ってます」という上田。練習環境も、総長決裁でグラウンドが劇的によくなり、OBの寄付により1台から4台に“激増”した打撃マシンを朝6時から打っている。「今日バットが折れたので、お財布が…」と頭を抱えながらも「勝ち点はうれしいと言うしかない」。

 リーグ発足して最高位は5位。現在は暫定4位。残り2カードと他校次第で、優勝の可能性も残る京大。田中抜きでも勝てる、の自信が、全体に満ちあふれた。

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