“超人”オリ糸井V3ラン!初連発も
「オリックス8‐1日本ハム」(10日、ほっと)
とても手負いの体から放たれた打球とは思えなかった。0‐0の六回無死一、二塁、オリックス・糸井は武田勝の初球を振り抜いた瞬間、両手を突き上げた。右翼席上段に突き刺さる特大3ラン。「バントしようかなと思ったら、サインが“打て”だった」。冗談交じりに会心の当たりを振り返った。
4‐0の七回には自身初の2打席連発となる6号ソロ。うまく膝を使って、低めの変化球をすくい上げ、この試合4打点目を稼いだ。
9日の日本ハム戦で右膝に死球を受け、この日の試合前練習は自ら別メニューを申し出た。けれども、ただ治療をするだけではなく、痛みをこらえて室内練習場でバットを振り込んだ。森脇監督は「超人と言うよりも、誰よりも練習していることを知ってほしい」と言う。
4月中旬には、2月の春季キャンプ中に痛めた右脇腹痛を再発したが、試合に出続けた。満身創痍(そうい)の体で、勝利に貢献する一打を放つ。それは超人、いや糸井だからこそできる芸当だ。