山口8年ぶり先発星!キヨシが飲酒許可
「交流戦、ロッテ0‐1DeNA」(1日、QVC)
暗闇から抜け出した。DeNA・山口が7年ぶりの先発登板で、6回2安打無失点の快投。プロ初登板となった06年6月29日の巨人戦以来となる先発勝利を飾った。リリーフ失格のらく印を押され、2軍からはい上がった26歳は「初勝利の時を思い出しました」とはにかんだ。
リリーフ時代とは別人の投球スタイルを披露した。球威を抑え、カーブを多投する制球重視の投球。「三振を取るイメージをなくした」とスプリットでバットの芯を外し、アウトを積み重ねた。
今季は開幕から救援失敗が続き、この試合前までの防御率は7・62。5月5日に2軍降格となり、中畑監督から先発調整をするよう命じられた。
「抑えでプライドを持ってやっていた。悔しい気持ちもあるが、プロの世界なので」と山口。走り込んで体を絞り、先発仕様のカーブやスプリットを磨いた。無我夢中の毎日を送ると、ストレスで発症した円形脱毛症も消え、心身ともに戦列復帰する準備が整った。
チームは3連勝。中畑監督も「あいつ、今日だけは飲んでいいよ」と上機嫌だ。しかし、山口に気の緩みはない。「第2の野球人生だと思って、初心を忘れずにやっていきたい」。つかんだチャンスを逃すつもりはない。